旅日記ですが、なかなか筆が進まなくてスミマセン・・・ ナゼか分からないんですよね。。。
そう言っているうちに7月14日、フランスの独立記念日を迎え、ニースではテロが発生してしまいました。
ご冥福を・・・なんて、まだ言えないのですが。。。
当初はこの独立記念日を挟む日程で旅程を考えていたのですが、この日はパリの地下鉄駅や道路が封鎖されたり
渋滞が激しいと聞いたので日程を早めたのでした。
旅の間もパリは厳重警戒体制で、どの観光地やデパートもほとんどの場所で手荷物検査がありましたが、
このニースのテロでパリや空港もまた厳戒態勢になってしまったことでしょう。
同じ中東でも、比較的裕福なサウジアラビアの南東、カタールはとても穏やかな雰囲気で、
ここから見たら日本なんて本当に東の外れで、世界の中心はこれからここになって行くんじゃないかと思ったほどでした。
どんな人種や環境に生を受けようと、人を殺傷することに手を染めないで済む世界を望みたいです。
奇跡のメダイ教会の灯です。
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さて、アンヴァリッド。
ここは前回のパリ観光でタクシーのお兄さんが通りすがりに色々説明してくれたのですが、
あまり興味が湧かずに素通りしてしまったのでした。
母との旅路はモン・サンミッシェルからルーアンなどのジャンヌ・ダルクの軌跡を辿り、
ヴェルサイユ宮殿などフランス革命時の記憶を邂逅する感じだったので、ナポレオンにはピントが合ってなかったのですね。
それが今回のNirielちゃんとの旅で、途中にあるから寄ってみようかと言う流れが出来たのも面白いことだなと思いました。
何だってこんな大きな、パリ中どこからでも見えるほどの壮大な墓を街のど真ん中に置くんだ・・・
私の第一印象はそんな感じでした。
まるで日光東照宮が東京のど真ん中にあるような感じですよね。
しかも入場しようとしたら、チケットは? と聞かれます。
どこもほぼ無料で拝観していた私達、お金かかるんだ!? と驚きます(笑)
チケット売り場は裏手のミュージアム入り口で、その先は軍事博物館。
あまり興味がなかったのですがショップを見るとナポレオングッズが満載で、ナポレオンって今でもこんなに人気があるんだ~と新鮮でした。
私があんまり興味がなかったから、今でもこのように愛される存在だと言うことが意外だったんですね。
そして、廟の荘厳さに度肝を抜かれました。
個人のお墓がこんなって何なの??? という感じです。
フランスの英雄、パリを創った豪傑なのですから、このくらいの扱いと不動の人気は当然でしょうか。
圧倒されつつも、私の中のヒトが呟やきます。
だってこの人、見栄っ張りだったもんね・・・。
虚栄心と自己顕示欲ったらハンパなかったもんね・・・。
隣のNirielちゃんは感極まって涙していると言うのに、私ったらこんなでした。
あの時代の記憶はとても醒めた感じで見ています。
とにかく色々が面倒くさい時代だったのですよね。
その記憶は、翌日仕入れに出向いたパリ1区の手芸屋さんでも蘇りました。
そこは、何てことのない普通の手芸糸やボタンを売っている手芸屋さんでしたが、
店の奥へと進むと、色とりどりの大きな鳥の羽やらレースやら、いかにもフランスらしい色合いのものがズラリと並んでいました。
羽を物色するNirielちゃん。
私も素敵なマザーオブパールのビーズを見つけたのでアクセサリー用に仕入れることにしたのですが、
お買い物が済んで店をウロウロしていると、どんどんと身体も気分も重く怠くなって来て・・・
それは明らかに、憑かれた時の疲れ方、エネルギー的要因の疲れ方でした。
仕入れが終わって公園で一休みしていると、この清涼な空間がスッと身体を軽くしてくれましたが、
ホテルに戻ってシャワーを浴びていると、私じゃない私の声が頭の中で響いて来るのです。
『 羽とかレースとか、あれらをお針子に指示してドレスや帽子に仕立て上げるのは結局自分のセンスだったのよ。
私は家は父が軍の要人で、いつも家ではナポレオン陛下の軍事会議が開かれていたわ。
サンジェルマン伯爵と父はしょっちゅうひそひそと話をしていた。
そんな家の娘たちは皆、皇后陛下の宮殿へ出所してご機嫌伺いしながらサロンを盛り立てていたのよ。
だから、レースの使い方、サテンのあしらいや羽飾りの使い方一つ一つにたくさんの女性たちの視線が注がれた。
ええ、そりゃあ大変だったわよ。
父の位や地位を思えば下手なことは出来ないし、かといって皇后陛下や皆様より目立っちゃいけないでしょ。
陰謀とか、足の引っ張り合いなんて勿論あって。
サロンは云わば、女の戦場だったのよね。 家を、地位を、プライドを護るためのね。
それに負けて毒殺される女性もいたわ。 皆必死だった。
政略結婚なんて当然のことで、私もそうされたわ。 愛する人は他にいたけれど。』
「 あーもう、本当にめんどくさかったわーーーーーー!!!!! 」
シャワーを浴びながら、リアルに私は口をついてこんな声を挙げていました。
だから私のナポレオンの記憶は、少し遠巻きに醒めた目で見ていた感じだったのでしょうね(笑)。
そして女たちの確執が今でも大っ嫌いだったりしますね。
アンヴァリッドを訪れた日のディナーは、サンジェルマン地区のカフェでのムール貝になりました。
これが絶品で!!! 白ワインベースにサフラン、そして大量のパクチーという組み合わせで、
ムール貝から出たスープにタイ米を合わせると、香も味わいも絶品のお茶づけ? おじや? になるのです。
美味しかったーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
ナポレオン閣下のお陰で、こんな美味しく美しく楽しい街は今でも生き生きと、
世界中の観光客が見て感じて味わって魅了されています。
あの時代に生きた私にも、古い重たいドレスを脱ぎ去って、大変だったね、お疲れさまと言えた気がしました。
董香@sancutary
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