虚構を生きる・愛を生きる


寒い雨の朝になりましたね。
ネコ達が膝から離れません。


今朝は、一報の訃報から始まりました。


私が長年勤めていた会社、この世界に入る直前までSEをしていた会社の同僚、Kさんが
昨日急逝したとの連絡でした。


Kさん、とても人望のある、朗らかで勤勉で、社員の皆に慕われ頼られていた方で。
私が中途入社した2か月後に入社されたので、お互いに歳の差はあれども中途採用の同期。
私が辞めることにした時にも、多分一番惜しんでいて下さった方でした。


私が会社を辞めてはや7年。


辞めて直ぐの頃は職場に顔を出したり、仲間だった女性達と会って食事をすることもあったけれど、
いつしかそんな方達とも次第に疎遠になって。
風の噂にKさんがご病気で入院していたとも伺っていたけれど、それすら数年前のことになっていた。


そんな中で、今朝のとても久しぶりの同僚からのメールに真っ先に思ったのは、
連絡先を変更しないでおいてよかったということでした。
お世話になった方、縁をいただいた方の大事を報せてもらえなかったとしたら、
悔やんでも悔やみきれないでしょう。



その同僚の彼女からのメールには、


” Kさん、いつも菫香さんの話をしてたよ。 自分の奥さんと同じB型だから気が合うんだーって(笑)”


とあって・・・。


会社を辞めた後に職場に顔を出しても、Kさんは入院中だったりで結局辞めてから一度もお会いしていなかったのに、
今でもそんなふうに言って下さっていたのかと。


それでも、” 最近は歳はとったけど元気そうで、普通に仕事してたし飲みにも行ってたから本当に急だったんだよね ”
とあったので、あぁ、闘病生活とかじゃなかったんだなと思って少し慰められたのでした。



もう7年も会っていない人達なのに、今繋がると時などあってなかったかのようなもの。
時間は本当に直線じゃない。 
そしてKさんは私の中では今でもあの職場で朗らかににこやかに笑っているおじちゃんの姿で生きていて、
それはこれからもきっと変わらない。


だとしたら、現実って何なのだ? 
真実ってどれなんだ?


前回の記事で、ホモ・サピエンスは虚構を真実だと認識する脳を発達させたと書いたけれど、
まさに私には、今でも職場での元気な姿のKさんが自分の真実になっているのだ。


身内だったらそうはいかない。 
死に顔を見て、身体に触れて霊魂を感じて、死を納得するという過程を経るところなのに、
葬儀も告別式もご家族だけで済ませると言うので、Kさんは私がお姿を拝見することもなく旅立つ。
だから余計に、お元気な姿そのままが私の真実になるのだ。



Kさん、ちょっとかっこつけたね。



いっつも私に負担をかけまいと、大変なことは自分から買って出る人だったね。
重労働になることは私がきがつかないうちに黙って済ませてしまうような人だった。


難しいプログラミングとかも、全部自分でやっちゃう人で、
もう少し私に仕事振ってくれてもいいのに・・・ と思ったりもしていたんだよ。


遅くに授かったお嬢さんの話題を振ると、いつも嬉しそうに満面の笑みで応えてくれたね。
お酒が大好きな、本当に気のいい人のいい、それでいてガツンと仕事をこなしてしまう職人気質のおじちゃんだった。
今日みたいな寒い日には、誰よりも真っ先にベストを着ていただろう。


” いつも菫香さんの話をしてたよ ”  と言う同僚からのメールに、私はKさんの愛を感じていました。


それは変な意味じゃなくて、人は、人の思いで生かされているんだと。


退職して7年が経ち、私は自分の事業、仕事でサロンを構えるに至っているけれど、
それはきっと私だけの力ではなくて、直接来て下さってセッションを受けて下さるお客様や、
ショップで購入して下さる皆様のおかげは勿論のことだけど、その根底にもっともっとあるのは、
両親や家族の支えに加えて、今までに出会った方や、お世話になった方が私に向けて下さっている
素直な思い、善なる思いなのだろうと。


私はそれを愛と呼んで憚らない。


それは、ホモ・サピエンスが獲得した虚構を生きる能力があってこそ。
虚構を真実だと認識する能力があって初めて、私達は愛を理解し、人を愛し、愛されることを感じられるのだ。


Kさんは恐らく、今の私が何をしているのかは知らなかったと思います。
でも、それでも彼にとって私は、会社を離れてなお同僚として思ってもらえていて、
その思いは応援のエネルギーとして、確実に私を支えてくれていたんだと思うのです。


人の運って、そういう人の思い、愛が創り出すんだろうと思います。
他者に応援してもらえる、金銭を直接受け取るような関係じゃなくっても、想いを向けてもらえることは、
その人の運命に大きな影響を与えるんじゃないかと。


その意味では、Kさんは職場のどんな人からも慕われたおじちゃんでした。 
でしたって言うのすら違和感ですが、そんな人はやっぱり、幸せだったんだろうと思います。


まだまだご冥福をなんて言う気にもなれないけれど、
Kさん、大丈夫かな? ご家族のこととか心配だよね。
気が済むまでいてもいいんだよ。
そして、気が済んだら、ちゃんと光の方を向いて進んで行くんだよ。



またどこかでいつか会おうね。 
こんな縁があったんだから、きっとまた会えるね。
あれだけお世話になったんだから、次はきっと、私がお世話する側になるかもね。


ありがとう。 


またね。





愛と感謝で送り出したい。
もう少し、時間がかかるだろうけれど。




菫香
 
Sanctuary de Shinjyukugyoen
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